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ディセント
2006 / 08 / 08 ( Tue )
 酷暑にふさわしい上出来のホラー映画。六人の女性探検家が巨大洞窟に挑むが、前代未聞の怪物に遭遇する。

 洞窟といっても、原野にむき出しになった垂直状で、ロッククライミングの方法で彼女たちは降下していく。枝のように無数の穴が開いているが、出口のあてはない。むしろ、それを発見するのが探検の目的であるのだが……。

 当然画面は暗く、灯りはヘルメットにつけた電灯や照明弾や、蛍光塗料を塗った棒しかない。ちょっと退屈しかけたときに、全身真っ白なぬるぬるした皮膚の怪物がとおくに一瞬映る。このとき、鑑賞者の目が覚める。

 黒一色のなかに純白の生物が一瞬映ることのなんともいえないおぞましさ。怪物は獰猛な肉食性動物。このあとは一気呵成の展開。血しぶきが飛び、血の海にのたうちまわる女性たちと怪物との闘争の地獄絵図となる。

 コマ落とし(早送り)が実に効果的だ。怪物の動きが想像を裏切って早く、おそろしく、これが快感でもあるのだ。怪物の姿をとっくりと見る時間がないのもいい。また、洞窟内とはいえ、後半部では画面が比較的明るくなって見やすくなるのもいい。これらの画面構成においては、映画的セオリーがまもられている。

 仲間同士の「誤爆」がある。主人公が死に臨んで、幼くして死んだ娘の幻を到来させる場面もある。作り手が、単に映画を怪物との闘争にのみ終わらせることなく、幅を持たせようとしていることの意図の表れだが、十分に成功している。
                        テアトル梅田
***

 ということで、今回から映画感想文もはじめました。映画は劇場で見るのがベスト、映像といい音響といい、その魅力を最大限に発揮するのが劇場です。しかし私には、劇場へ足を運ぶだけの十分な時間がない。そのため、やむをえず、DVDによるテレビでの鑑賞をもまじえての感想文となります。またDVDは劇場にかけられることの滅多にない古い作品に接する機会も提供してくれるので、そちらの方面でも利用したいと思います。
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