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窓二つ

自作詩
06 /09 2019
眩い白い帆が
薄情さをたっぷり籠めて姿を消した夜
あの部屋の窓には
何も無かった
今さら思いだしてみても
何も無かった
闇さえ無かったとは云わないが
観察はしなかった
視界の端によぎっていたに過ぎず
何やらごそごそ動きまわっていた
腫れものみたいな置物を
誰彼なく渡し合うバトンリレーみたいだった
窓枠に両手を掛けて外部から
いやらしく覗きこむ眼など無かった
硬い石の眼など無かった
それをあえて捏造しようとしたのは以後のわたしだが
幻像のガラクタだけが残った
窓とは無関係に
すっかり忘れてしまった
今宵のわたしの部屋の窓も同じ
埃がうっすら積もっている


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seha

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