ナバロンの要塞(1961/アメリカ)
04/07/2007 (Sat)
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第二次大戦下のエーゲ海。ドイツ軍の駐留するナバロン島には巨砲が据えられていて、航行するイギリス軍の船舶がことごとく沈められていた。ある島ではイギリス軍部隊が救援を待ち望んでいる。そこで連合軍はグレゴリー・ペックをキャップとするナバロン島攻略のための少人数からなる特殊部隊を編成する。部隊のメムバーは他にデヴィッド・ニーヴン、アンソニー・クインら。
戦争スペクタクルだが、その点で印象に残ったのは嵐のシーン。島にたどりつくために漁民になりすました一行が、おんぼろ漁船に乗り込んでの航行となるが、その途中で嵐に遭遇する。実際の時化の映像とスタジオセットでの撮影が巧みに織りまぜられて迫力がある。劇場の大画面で見たならもっと満喫できるのだろう。
戦闘とともに傷病者やスパイの問題が扱われている。傷病者は担架で運搬しなければならず、少人数の部隊には負担になる。またスパイは地元ナバロン島の抵抗組織のなかにいるが、その処置をどうするか、グレゴリー・ペックは悩まざるをえない。この両者に共通する問題としては、一人の人命でも尊重すべきだが、あまりにこだわりすぎると戦闘行動に支障をきたす、部隊全体の運命をも左右しかねないというジレンマである。その結末は書かないとして。
スパイの処置に決着が付いたとき、グレゴリー・ペックがアンソニー・クインに向かって「俺はこれから喜んで人殺しができそうだ。」そんな意味のことをニヤリと笑って言い放つ。現在からするとこのセリフとペックの微笑が奇異に感じられる。戦闘のさなか何故今さらのように好戦的姿勢を明確にしなければならないのだろうか。当時のアメリカがベトナム戦争介入以前で、比較的平和であったからこそ戦争へのある種楽観的立場に自然に立てた、それだからこそ「戦争の正しさ」をストレートに表明できた、ということだろうか。
グレゴリー・ペックは当時のトップスターだが、少し後に出てくるスティーブ・マックイーンなどと比べると動きが少なく、ぴしっとした姿勢で悠然としている。そして説得力あると当時考えられていたセリフを任せられる存在になっている。
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