大洋ボート

壁から街へ

白い壁
笊がかけられてある
毛髪が生えて
垂れ下がることもないだろう
釦のすべすべの表面に恋い焦がれ
壁を鑿で穿てば
穴が生じ光が溢れ
あちら側へ出られる
あちら側からこちら側を覗けば
縞馬の毛皮でできた幕によって遮られているのか
わたしはあちら側からこちら側を
覗いたことはない

失策は
大きなもので二つ三つ
生の鋳型
いつまでも古びることはない
たどり直せばたどり直すほど明瞭になる
火口の穢れ
他人の手の温もりの残ったマチ針と武器の類
後退しよう
すがすがしい原点なるものに思い当たり
地図を広げた日々にかさねる
小さな欺瞞
俎板の上のながながとした獲物
出刃包丁で切り裂けば
匂いはなく血もなく引き締まり
実に実に静かだ
わたしは夜の街に降りる
鉄製の階段をコツコツと響かせて幽鬼とともに降りる
アーク灯が一つ
ぽつんと一つ
寂しい車道を待つように照らす
わたしは念頭にあるものからどんどんズレていく

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