大洋ボート

ディパーテッド

 マフィアに潜入した警察官がレオナルド・ディカプリオ。一方のマット・デイモンはマフィアだが、試験を通過して堂々と警察組織の中枢に入りこむ。そのデイモンを子供時代から面倒を見てきたのがジャック・ニコルソンで、マフィアのボス。そういった出演陣。香港映画「インファナル・アフェア」のリメイクだそうだ。
 
 なかなか面白い。ここでは「ネズミ」と呼ばれるが、スパイのことだ。スパイの一番の安全策は敵陣に侵入して何もしないこと。敵の言うとおり動くことだ。だがそれなら仕事にならない。少々の危険を顧みずに重要情報を探りだして見方に通報しなければならない。とりわけストレスが溜まるのがディカプリオの方で、こちらは露見するとたちまち殺されかねない。精神科医の女性に泣きついて薬物を多く分けてもらったり、警察の上層部との密会では怒りをぶちまけたりと、ディカプリオは不安と苛立ちを見事に演じている。「タイタニック」のときと比べて、随分成熟したものだ。一方、デイモンの方は余裕綽々。小狡くおとなしく、ときには「仲間」でごったがえす警察署からジャック・ニコルソンに直に電話したりと、大胆だ。ジャック・ニコルソンは猜疑心とボスならではの見せかけの鷹揚さを併せもった演技で、名優の面目躍如だ。また、このような三者三様の対照的な演技ぶりは、無論マーチン・スコセッシ監督の構想のもとになされたものだ。ディカプリオを一番目だたせていることが、この映画を成功に導いた。

 現代らしく、携帯電話やパソコンがめまぐるしく登場する。それがスピーディな展開によく合っている。大きな麻薬取引の現場を押さえようとする警察。携帯の盗聴に成功しかかるが、マット・デイモンは、その司令室からポケットに隠し持った携帯で指だけの操作でマフィアに連絡するのだ。この離れ業、いかしている。また銃撃戦が随所に見られるが、映画が進むほど、その比重が増してくる。せっかくの緻密で懸命な仕事ぶりも死んでしまっては、それどころではない、水泡に帰してしまう。死ぬということは映画の場合、通常スクリーンから退場して二度と帰ってこない、ということだ。たてつづけにこれがあって、痛切な感覚がよく効いている。そしてまだまだあるストーリー展開。ディカプリオにもデイモンにも知らないことが一杯ある。いや、面白かった。

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