大洋ボート

キングダム 見えざる敵(2007/アメリカ)

キングダム/見えざる敵 [DVD]キングダム/見えざる敵 [DVD]
(2008/12/04)
ジェイミー・フォックスジェニファー・ガーナー

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 アメリカはサウジアラビアに遠慮している、気を遣っている。それがよくわかる映画。

 サウジの外国人居住区で爆弾テロがあって、多数の死傷者が出た。警備に当たっていたFBI職員も犠牲になった。FBI長官は職員の派遣を当然ながら主張するが、他の政府高官は反対。だがそこは長官は主張を押し通してジェイミー・フォックス以下数名のチームを派遣するまでにこぎつける。ただし、捜査は五日間に限定されて、そのうえサウジの警察官の同行監視がなければならないというたいへん窮屈な条件がつけられる。おまけに在サウジのアメリカ大使館職員が現場にしゃしゃりでてきて、さっさと帰れと高圧的な態度をとる。

 FBIの警察官はいわゆる文民(非軍人)警察官にあたるのだろうか。爆弾テロの犠牲者が多数出れば、普通ならアメリカはただちに軍隊派遣を決定するような気がするが、サウジにかぎってはそうでもないのか。湾岸戦争のときの大量のアメリカ軍のサウジ駐留は例外的な事態だったのか。映画のような事件がなくても、サウジ王室の豊富な資金がアラブ過激派に結果として流れていることは知られているところである。それを軍事大国を自負するアメリカがどうも知らんふりをしているらしいのだ。

 映画の内容からは離れるが、サウジアラビアは一大産油国である。アメリカにとってもその供給を確保することは至上命題だし、また原油代金をドルでサウジに受け取ってもらうことが、世界通貨としてのドルの地位を安定的なものにしている。さらにイスラエル問題がある。アラブ諸国はイスラエルという国家の存在そのものに否定的な立場をとることが大勢だと思うが、仮にサウジがそうであったとしても、サウジがその立場を先鋭化した場合イスラエルは勿論、アメリカも大混乱に陥るのが眼に見えている。そういうことが、アメリカのサウジへの遠慮、気遣いの背景ではないかと、この映を見てあらためて思った次第だ。

 ジェイミー・フォックスは「レイ」で頭角をあらわしてきた俳優。顔つきは上から押さえつけたような「くしゃっ」とした、引き締まった印象が私にはある。真面目で地味な感じもする。主演と助演、どちらにも適合できる俳優で、これからも活躍するだろう。映画の内容としては通常のサスペンスとアクションの範囲内か。
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