告発の行方(1988/アメリカ)

告発の行方 [DVD]告発の行方 [DVD]
(2006/11/02)
ジョディ・フォスターケリー・マクギリス

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 エンディング・クレジットの直前に「レイプ被害者は六分間に一人」(一日に二四〇人)というテロップが出る。二〇年前の映画だが、現在においてもアメリカ国内ではそれほど実情は変化がないのかもしれない。おそろしい数字である。映画はレイプ事件をめぐる裁判劇。被害者にジョディ・フォスター、犯人と思われる三人を告発する検事補にケリー・マクギリス。

 事件の現場となったのが酒場であることがちょっと信じられない思いがする。入り口付近にバーカウンターがあり、その奥にゲーム機のコーナーがあって、ピンボールマシーンのうえにジョディ・フォスターが仰向けにされて三人に輪姦される。音楽やゲーム機の音がうるさくて悲鳴がかき消される、またバーカウンターのなかにいる店主からは目がとどかないことも考えられるが、大勢の人間がいる店内でこういう事件が起きてしまうことが、いかにもアメリカらしいというのか、治安の悪さを見る思いがする。

 ジョディ・フォスターがレイプ被害の悲しみ、悔しさ、思いどおりに進行しない裁判に対する苛立ちなど一連の感情表現をごく自然に、しかも力強く演じている。この感情が伝わってこそ女性検事補も何とかしてやろうという気持ちになろうというものだ。だが有力な証拠、証人が集められず、ケリー・マクギリスは弁護側との司法取引に応じざるをえず、ターゲットの強姦罪よりも一ランク低い罪で三人は服役することになる。ジョディ・フォスターの側にも不利な材料があった。その酒場での友人との会話において、冗談ではあるが、後に犯人となる大学生と仲良くなりたいと言い、しかもゲーム機の近くで濃厚なダンスをするに至った。レイプはその直後に起きたから、「和姦」と見做されかねない状況だった。

 だがケリー・マクギリスは、現場にいて一部始終を目撃していた証人を見つけ出す。彼の存在に気づくところがあざやかだ。テレビゲーム機にハイレベルの点数を獲得したプレイヤーの名前が履歴として表示されていた。そのなかに事件当日の日付があった……。このプレイヤーを見つけられれば、あらためて服役中の犯人たちを訴えることができる。

 最後の証言の場面では、それに代わって犯行の逐一の状況が映像となって映される。過去にもどって「真実」が暴露されるということだが、たいへんわかりやすい。例外もあるだろうが、このころの映画は今時のようにせかせかしたところがなく、進行がゆっくりしていて私には呑みこみやすい気がする。それに二人の女優の身体的特徴が対照的で、つまりジョディ・フォスターは比較的小柄で、ケリー・マクギリスは大柄で肩幅も広く、これもこの映画を印象づけた。

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