大洋ボート

THE 有頂天ホテル(2005/日本)

THE 有頂天ホテル スタンダード・エディション THE 有頂天ホテル スタンダード・エディション
役所広司、松たか子 他 (2006/08/11)
東宝

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 オールスターキャストで手が込んでいるが、おもしろいとは思えなかった。

 舞台は新年のカウントダウンをひかえた大晦日のシティホテルで、宿泊客やホテル従業員などの繰り広げる騒ぎを描く。太い一本の物語で統一されているのではなく、それぞれ個人の物語がもつれあう形になる。共通のテーマは「嘘」ということになる。好奇心や見栄で嘘をついてしまってなかなか引っ込みがつかなくなったり、嘘や恥がすでにばれてしまってさらにそれを突っつかれるのを恐れて逃げ回る、または、ばれそうになって慌てふためいた行動をとる、というような具合だ。他にも歌手志望の青年・香取慎吾の挫折や、舞台恐怖症の歌手西田俊行の内輪話などもある。しかし、どれもこれも新鮮味があるとも思えない。

そんななかで、ちょっと胸がきゅんとなったのはホテル副支配人の役所広司。元の妻の原田三枝子が夫同伴で泊まりに来た。なつかしさで話し込む時間もないまま役所は「ベスト・オブ・ザ・イヤー」に選ばれてここに来たのだと、何故かさらっと嘘を吐いてしまう。だが視聴者は原田の夫の角野卓造(鹿の研究家)こそがその真の受賞者であることを知っている。原田も勿論知っている。だが原田はにわかにはそれを役所に言わない。それにしても、なぜ役所はそんなにあわてて嘘を吐いたのか。原田に未練があるからである。見栄っぱりで、あることないことを言うのが彼の愛情表現で、甘えであるからで、原田も元の妻だからそういう役所の性向をよく知っていて、とまどいながらも許す。副支配人なら立派なもので隠すこともないのにと、視聴者は反応するのだが。この部分は元夫婦の機微がよく表現されていて、私は好感をもった。

しかしこれはエピソードのひとつに過ぎない。ほかの出演者の物語はドタバタ劇としてあまりにも常套的である。佐藤浩市の代議士のモデルは小沢一郎と新井将敬であろうか。西田俊行はさすがにおもしろかったが。
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