少女の情景
11/04/2007 (Sun)
少女がやってくる
赤いワンピースを着て
山村の赤茶けた道をあるいてくる
少し傾斜した道を
みどりの急斜面と切れ込んだ川に
はさまれた道をあるいてくる
赤いワンピースを着て
少女がやってくる
頬はこんがりと焼けている
壁一面の窓
窓の向こう側は濃いみどりの樹木
樹木と窓のあいだには
圧力ある空気
水のようにはりつめた空気
笛の音さえちぢこまり
蛇のぬけがらになってしまう
悪意をふくみながらも悪意そのものを知らない
水のような空気のなかの
さらに逃げまどう水
今 そいつがあふれだす
窓ガラスをつきやぶってあふれだす
桟が交差するあたり
毒々しいカンナが穴から顔を出すようにして咲く
リスがおお急ぎで巣をつくり
逃げまどうガラスの破片をついばんでは集める
ガラスの破片にうつったカンナ
ガラスの破片にうつったリス
大きな手ににぎられて
皺くちゃになった金箔からこぼれる数本の髪
空気の光 水の光
散乱する部屋 氾濫する水
しかしながら窓はかろうじて窓であることを保ち
せまい空間に白い顎を出して突っ立ち
頭と四肢を壁につっぱって立ち
少女が大写しになって窓を揺れて横切る
少女が窓のなかをやってくる
赤いワンピースを着て
少女が山村の赤茶けた道を歩いてくる
少し傾斜した道をやってくる
バス停留所がある
赤いワンピースを着て
山村の赤茶けた道をあるいてくる
少し傾斜した道を
みどりの急斜面と切れ込んだ川に
はさまれた道をあるいてくる
赤いワンピースを着て
少女がやってくる
頬はこんがりと焼けている
壁一面の窓
窓の向こう側は濃いみどりの樹木
樹木と窓のあいだには
圧力ある空気
水のようにはりつめた空気
笛の音さえちぢこまり
蛇のぬけがらになってしまう
悪意をふくみながらも悪意そのものを知らない
水のような空気のなかの
さらに逃げまどう水
今 そいつがあふれだす
窓ガラスをつきやぶってあふれだす
桟が交差するあたり
毒々しいカンナが穴から顔を出すようにして咲く
リスがおお急ぎで巣をつくり
逃げまどうガラスの破片をついばんでは集める
ガラスの破片にうつったカンナ
ガラスの破片にうつったリス
大きな手ににぎられて
皺くちゃになった金箔からこぼれる数本の髪
空気の光 水の光
散乱する部屋 氾濫する水
しかしながら窓はかろうじて窓であることを保ち
せまい空間に白い顎を出して突っ立ち
頭と四肢を壁につっぱって立ち
少女が大写しになって窓を揺れて横切る
少女が窓のなかをやってくる
赤いワンピースを着て
少女が山村の赤茶けた道を歩いてくる
少し傾斜した道をやってくる
バス停留所がある
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